家を買った後に、保険見直しをしているでしょうか。
住宅ローンを借りて家を購入する場合、同時に団体信用生命保険(通称「団信」と言います)という保険に加入していることが多いです。長ったらしい名前ですね。これはローンの条件にもなっているため自動的に加入することになります。
団体信用生命保険は生命保険ですから、すでに加入している生命保険と重複する部分があったり、保険金額が大きくなりすぎていたりするため、保険を見直す必要があります。
家という巨額の商品を購入して、わずかな保険料の差額を計算するのが面倒くさいと思うかもしれませんが、数十年と続けると莫大な金額となるため馬鹿にはできません。
今回は簡単にわかりやすくその必要性と必要な金額について説明していきます。
住宅ローンを借りたら団体信用生命保険に入っている
マイホームを購入するときに住宅ローンを借りると団体信用生命保険(以下、団信)に同時に加入してくださいと言われたことないでしょうか。
そんなのは入った覚えがないという方でも多くの住宅ローンでは団信への加入が条件となっていますので加入されているんじゃないかなあと思います。
団体信用生命保険を簡単に言うと、住宅ローン専用の生命保険のことです。
もし住宅ローンを借りているあなたが死んでしまった場合、住宅ローンという借金だけが残ってしまい、家族が露頭に迷うかもしれません。そうならないように団信に住宅ローンを肩代わりしてもらうのです。
ただし、住宅ローンをチャラにする以外に保険料をもらうことはありません。(宝くじではないので得することはありません。当然ですね。)
また当然ですが、住宅ローンが完済されれば自動的に団信は終わりとなります。
ちなみに住宅ローンを早めに返済するために繰り上げ返済する人もいると思いますが、しないほうが良い場合もあります。詳しくは以下の記事をご覧ください。
団体信用保険のさらに詳しい説明
通常の生命保険(定期保険)は月額料金が決まっていて毎月支払うのでわかりやすいですよね。一方の団体信用生命保険は金利に上乗せされる形で払っているので、〇〇円とは出てこないので非常にわかりにくいですね。
しかも、さらにややこしいことに、団信の保険料は住宅ローンを借りる側が払っているのではなく貸している側が払っているのです。(どうりで保険料控除が使えないわけです、というのは別の話ですが)
ローンを借りる側は保険料分上乗せされる形で間接的に支払っているだけなのです。(0.1~0.4%くらいを上乗せされていることが多いようです。)
(参考:https://hoken.kakaku.com/insurance/select/home/)
たとえば、住宅金融支援機構が提供するフラット35については、金利に0.2%ほど上乗せされているようです。(団信ありの場合となしの場合の差額から計算)
団信の実質的な費用は?
そのため、3000万円の住宅ローンを借りているとすれば、初年度は6万円(月額5000円)ほどの保険料を実質払っていることになります。これは住宅ローンの残りが減れば徐々に減っていきますので、例えば残りが1500万円になれば、年間3万円程度になります。
住宅ローン:3000万円
団信保険料:6万円/年
宅ローン:1500万円
団信保険料:3万円/年
3000万円の定期保険では月額3000円台(楽天生命・30代で計算)なので、団信のほうが少し高いかもしれません。年齢関係なく一律の金利なので仕方ないのかもしれませんね。
団信 : 月5000円
定期保険: 月3660円(35歳、楽天生命)
差額 : 月1340円 団信のほうが高い
団体信用生命保険(団信)の欠点
団体信用生命保険の欠点というわけでもないんですが、カバーできない範囲が当然ながらあります。
- 生活費は保障しない
- 就業不能のとき保障しない(高度障害以外)
団信は住宅ローンをチャラにするだけなので当然ですが生活費は別でまかなう必要があります。住宅ローンの契約者は稼ぎ頭であることも多いため、残された遺族が食うに困らないほどの生活費は別で用意する必要があります。
また、死亡や高度障害となった場合には団信から保険料が支払われますが、そうではないけど病気やケガなどで長期的に働けなくなった場合も団信を使うことができません。
そのため、これらのリスクは貯蓄か別の保険でまかなう必要があるのです。
生命保険に加入する意味を考えよう
団信は住宅専用の生命保険でしたが、他にも生命保険ってありますよね。
生命保険に加入されている方でも何となくで加入されていることもあると思います。家を購入する過程で団信に加入した場合は、ここでなぜ加入する必要があるか、あらためて考えてみましょう。
保険とは何でしょうか。
もちろん、お金を儲けるためではありませんよね。
保険とは、万が一にでも起きてしまった場合、自分ではどうしようもできない損害を受けてしまうリスクを回避するためのものです。
そのため、リスクを具体的に考え、それに対して最小限の費用をかけるというのが正しい保険の活用方法となります。それ以上に保険金額を上げる必要はありません。
不安だからとあれもこれもと保険に加入してしまうと無駄な出費となり、逆に生活が苦しくなってしまいます。
そんなことにならないように、保険料は常に最小限を狙えるよう見直していく必要があるのです。
賃貸の時とは保険料が低くできるはず
では、生命保険の保険金額はいくらあればよいのでしょう。
保険金額は家族構成や年齢・価値観などにより人それぞれですが、大枠の考え方は同じです。
家族が路頭に迷わず、望んだ生活ができる最小限の金額があればよいのです。
なので以下のような式になります。これ以上は不要です。
必要保障額 = 遺族の支出 - 遺族の収入
住居がもし賃貸であれば、遺族の支出の中に住居費を入れる必要があります。一方、持ち家で団信に加入している場合は、遺族の支出には住居費を入れる必要がありません。
ただし、持ち家の場合も、メンテナンス費用や固定資産税は別途支払う必要がありますし、マンションの場合は駐車場や共益費などがあります。その点は支出に含めてください。
賃貸の場合、たとえば家賃が月10万とすると、遺族がそこに60年住むとすると、7200万円ほどの住居費がかかります。
一方、持ち家の場合、建物や地域によりますがだいたい1000万円~2000万円の維持費がかかると思われます。そのため、保険金額は5000万円ほどは持ち家のほうが低く設定してもよいはずです。30歳の場合の保険料で計算すると、4000円ほどの差額が出るようです。(ライフネット生命で計算)
30歳の保険料
保険金額が8000万円: 6,794円
保険金額が3000万円: 2,704円
差額: 4,090円
これを30年間続けたとすれば、147万円の出費が節約できることになります。逆に言うと知らず知らずの間に無駄に147万円を出費していたことにもなるのです。保険の見直しは圧倒的に得なことが分かりますね。必要な補償額の詳しい計算については楽天生命の「必要保障額の考え方」を参考にしてください。
公的保険である程度カバーできる
生命保険の保険料をものすごく上げなければと思うかもしれませんが、すべてを民間の保険で賄う必要はありません。公的年金がかなり充実しているのでそれをまずは活用できます。それでも足りない部分を民間保険で賄うというようにしましょう。
例えば、死亡した場合は遺族基礎年金、遺族厚生年金などが支給されるため、生活費をある程度賄うことができます。
遺族基礎年金(年額): 78万円+子の加算(22万円、3人目以降は7万円)
遺族厚生年金(年額): 平均月収の1.2~2倍くらい(概算)
子供が2人いる家庭では、遺族基礎年金だけだと年間122万円を支給されるという計算になります。単純に1か月10万円ですね。遺族厚生年金だとそれに上乗せされる計算です。最低限の生活はできるかもしれませんが、余裕のある生活とは言いにくいですね。子供が進学するとなると不足しそうです。残された遺族は基本的に働く、と考えたほうが良いかもしれません。
もし奥さんが40歳以上の場合はさらに以下が追加できます。
高齢寡婦加算: 58万円
また働けなくなった場合、1年半は傷病手当金を受けることができ、それ以上の場合は障害基礎年金、障害厚生年金を受けることができます。
傷病手当金: 収入の3分の2
障害基礎年金:78~97万円
障害厚生年金:58万円~+配偶者(22万円)
最低限の保障は公的保証で何とかなりそうです。ただ、生きていくには何とかなりそうとしても、やりたいことができない、ということにはなりそうです。そのため、やりたいこと=例えば大学進学などは別の手段で補てんしていく必要があります。次に保険金額の計算について説明します。
保険金額の計算:最後は自分で計算するしかない
団信で保証できる範囲と公的年金で保証できる範囲以外でリスクがある場合に民間の保険にも入るとよいです。例えば以下のような保険があります。
生命保険
収入保障保険
就業不能保険
生命保険は公的年金で不足する金額をまかなえるように保険金額を計算してください。詳しい計算はしませんが、考え方としては以下の費用をまかなえているかどうかを考えると良いと思います。
- 生活費
- 教育費(小学校~大学)
- 住居費
- 葬儀費用
生活水準や教育方針にもよりますので個人個人で作成する必要があります。これは他人に任せるのではなく必ず自分で計算しましょう。考え方の枠組みとしては同じと思いますので参考にはできますが、自分のことは自分で実行しなければならないのです。
大事なことなので何度も言いますが、保険はリスクの備えるために必要な分だけ入るのが正解です。それ以上は無駄であるばかりか日々の生活の負担となります。計算は面倒かもしれませんが、これも自分のため家族のためなので頑張って自分でも計算してください。計算することは自分の人生設計を考える上でもとても重要なことです。
決して他人任せにはしないようにしましょう。
そのためにも、現状を把握し生活費や必要な学費についても事前に計算しておきましょう。ざっくりと知りたい方は、平均的には以下のようになると思います。
- 生活費:26万円
- 教育費:1,049万円(一人当たり)
- 住居費:467万円
- 葬儀費用:195万円
参考:主なライフイベントにかかる費用の目安 | 日本FP協会
最後に
家を買うことと生命保険はすぐには結びつかないかもしれません。でも保険や資産管理について考えるとても良い機会になると個人的には思います。
家を買うことは、多くの場合負債を抱えることになります。なので、買った瞬間からリスクが発生します。そのため、人生における資産運用とリスク管理を同時に行う必要があるのです。
少し面倒ですが、資産リスクを考える良い機会として生命保険を見直すというのがまずは第1歩としてとてもよりかと思います。皆さんの参考になれば幸いです。
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