どうも、なすくす(@nasukusu)です。
この記事を見られている方は高断熱・高気密という言葉を聞かれたことがある方が多いかと思います。
高断熱高気密と聞いてどのようなことが思い浮かびますか?
プラスイメージだと以下のようなことでしょうか。
- 冬暖かくて、夏に涼しい
- 省エネ・エコ
ただ、以下のようなマイナスイメージはいかがでしょうか。
- 断熱は体に良くない・体が弱くなる
- 魔法瓶のようで息苦しそう
- 風通しが悪そう
- 窓を大きくできない
- 夏暑い
- 断熱は昔の日本はなかったから必要ない
- 暖かい地域には必要ない
このようなマイナスイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。
実は、これらのマイナスイメージは単なる憶測からくるものが多く、高断熱高気密住宅に対するよくある誤解です。これらがいかに誤解であるかについては以下で説明させていただきます。
以下の方のご参考になる記事です。
- 高断熱高気密の住宅にしようか悩んでいる
- これから注文住宅を検討しようとしている
- 高断熱高気密について調べようと思っている
- 高断熱高気密は住宅には必要ないと考えている人
断熱に対するよくある誤解
日本の家は長らく高断熱高気密とは無縁だったため、高断熱高気密に対する誤解や間違った認識がよくあるようです。例えば、体が弱くなるとか、魔法瓶みたいなので息苦しいのではないかとか、そういうイメージを持っている方もいるのではないかと思います。
今回は代表的な以下の誤解について、そうではないことを紹介していきます。
- 断熱は体に良くない・体が弱くなる
- 魔法瓶のようで息苦しそう
- 風通しが悪そう
- 窓を大きくできない
- 夏暑い
- 断熱は昔の日本はなかったから必要ない
- 暖かい地域には必要ない
近畿大学の岩前篤教授のコラム「第3回 断熱が誤解されるわけ」でも述べられているので参考にしています。
誤解①断熱は体に良くない・体が弱くなる
寒い環境で人は鍛えられ、病気にならないようになる、という精神論的な考え方でよく言われることですね。弱い子にしたくないから厳しい環境に置く、という考え方は今でも根強いですよね。精神的な部分はさておき、身体的な部分では本当にそうでしょうか。
快適すぎる生活は人をダメにするという言い方もあるよね。
まず事実からお話しすると、寒い環境で人は鍛えられるということを裏付ける研究もデータもありません。一方で、寒いほうが病気になるリスクは高いことは知られています。
例えば、国土交通省に以下のような断熱改修等による居住者の健康への影響調査があります。この調査の中で以下のような結果が得られているようです。
- 室温が低いと血圧が高くなる
- 室温が低いとコレステロール値が高い
- 室温が低いと心電図に異常がある人が多い
- 室温が低いと病気になる人が多い
断熱性能を上げることで上記のリスクの低下がみられたとのことで、断熱性能=室温と病気との関係は反比例する(断熱が高いほど病気をしなくなる)ようですね。
なので、結論としては、
となりますね。
つまりは、断熱性能を上げたとしても体が弱くなることはないということです。
まったくの真逆の結果になりました。
誤解②魔法瓶のようで息苦しそう
息苦しいなんてことはありません。普通に呼吸ができます。
高断熱高気密住宅は魔法瓶のように外気の暑さ寒さの影響を受けにくいため、高断熱高気密を魔法瓶のようだと表現することはありますが、それがどこからも空気が入ってこない真空パックのように感じられるのでしょうね。
普通の家と同じですよ
少なくとも24時間換気が義務付けられてますし、そもそもトイレや風呂・キッチンの換気扇は外に空気を吐き出してるので、当然ですが家の中に空気が入ってきます。
だから結構、家の中の空気は入れ替わってるんですね。
高断熱高気密の家に住んでる人で息苦しいと感じている人はほとんどいない
誤解③風通しが悪そう
高気密の家でも窓を開ければ風は入ってきます。当然といえば当然ですよね。
ただ高気密になることで24時間換気の必要性が出てくるため、24時間の換気に頼っている印象を持たれるのだと思います。
また、せっかく家の中が暖かいor涼しいなのに外の空気を入れるなんて無駄だから窓を開ける必要はない、という方もいるので、誤解が広まってるものと思います。
窓を開ける生活に慣れていると開けたくなりますよね
春や秋などの外の空気を取り入れたほうが良いのは高断熱高気密住宅も同じです。
自然の力をより多く取り込もうとする考え方は高断熱高気密住宅でも同じです。
それをよりストイックに求めた家で、パッシブハウスと言われるものがあります。
パッシブハウスは太陽の熱を利用して暖房していますが、これは高気密高断熱住宅であることが前提になります。
なぜかというと太陽の熱を取り入れてもその熱が家から逃げていくのであれば暖房できないからです。
太陽の熱を取り入れるには高断熱高気密が必要
さらに換気のことを考えれば、低気密の家のほうが余計な隙間から空気が入ったり出ているので換気が計画通りにいきません。
高気密というのは余計な隙間がないということなので、開けた窓から入った空気が、別の開けた窓からちゃんと出ていきますね。
低気密だと窓以外から空気が出入りするので計画的な換気は難しいです
思った通りの場所から場所へ空気を移動させたいなら、気密を高めることが大事になってきます。
低気密住宅のほうが風通しが悪い、というほうが正しい
誤解④窓を大きくできない
高断熱高気密の家は窓を小さくしないといけないということはありません。高断熱高気密であっても窓の大きい家を作ることは可能です。
高気密高断熱の住宅で用いられる窓は、トリプルガラスの樹脂サッシになると思いますが、通常の引き違い窓なども当たり前ですがあります。なので通常の家を作る上での障害になることはありません。
ただ、事実として壁に比べると窓の断熱性能は圧倒的に低く、高気密高断熱の家を作るためには窓の大きさや数をできるだけ抑えたほうがいいのは間違いありません。壁には分厚い断熱材が入っていますが、窓は壁に比べると圧倒的に断熱効果が低いです。どんなに窓がトップクラスの性能を誇るものではあっても、それでも所詮は窓です。壁の1/4しか性能がありません。
断熱材をよくしても窓が多いと断熱性能が悪くなっちゃいます
また日射の問題もあります。次の項目で述べますが、太陽光をどのように取り入れるかを考える必要があるので、むやみやたらに窓を設置することは問題です。
これは家を建てる上で、建築士が当然考える部分です。高断熱高気密は関係ありません。
さらにいうと耐震性の問題もあります。窓の大きさは耐震性の観点で制限されることも多いです。これは高断熱高気密とは関係ないですね。
高断熱高気密であっても窓の制約はほぼない
誤解⑤夏暑い
これも逆です。
高断熱であることは、外気の熱を取り入れないので、当然ながら夏も涼しくなりやすいです。
ただし注意しなければならないことは、太陽の熱を取り入れすぎると熱くなりすぎることはあるということです。
冬でも太陽の熱を取りすぎると暑くなりすぎることがあります。
ただ、これは高断熱高気密だからではなく、日射の影響を考えていないことが問題です。 日射の影響を考えて、屋根の軒(のき)を伸ばしたり、窓の位置を考えるなどすることにより解決することができます。
逆に冬などの寒い時期には積極的に熱を取り入れることにより、暖房がなくても暖かい家を実現することは可能ですね。
(出典:https://www.atatakazoku.com/build/necessary/1946)
太陽の角度を計算して軒(のき)を作る必要があるので建築士の方の腕次第ですが、ちゃんと作れば、夏も涼しい家を作ることができますね。
夏に涼しい家を作ることができる
誤解⑥断熱は昔の日本はなかったから必要ない
昔はなかったという論理で行けば、畳もガラスも昔からあるわけではありませんでした。でも現代の家には採用されていますよね。だから、ことさら断熱だけがいらないということはおかしな話なわけです。
また、昔の日本人は全く断熱のことを考えていないということはなく、豪農の家は昔から寒さ対策をしていたようです。藁ぶき屋根も断熱材の役割を果たしていたようですね。また土壁も断熱効果は低いようですが蓄熱効果があったようなので昔から日本人は可能な範囲で暖かさについて考えていたのです。(それでも寒かったとは思いますが。)
それにもかかわらず現代の我々がせっかくある断熱気密の技術を取り入れない、ということは不自然ではないかと僕は思います。
昔もその当時の最新の技術を使って家を作っていたんですよね
積極的に最新技術を取り入れることは昔の日本でもやっていたことです
誤解⑦暖かい地域には必要ない
北海道や積雪地帯であればともかく、温暖な地域に過剰な高断熱高気密はいらない、と言われることもありますね。本当にそうでしょうか。
こちらの画像をご覧ください。世界の室温を表しています。日本の平均室温を見てください。かなり低いことが分かると思います。
(出典:【衝撃事実】世界の住宅「冬の室温」日本がワースト1位 / なんとベスト1位のロシアは24度 | バズプラスニュース)
どの国も15℃以上ある中で日本は室温が10℃しかないですね。これは北海道や東北の室温ではないのです。九州や比較的暖かい地域の室温です。北海道はむしろ室温が20℃くらいあり、日本の中でもかなり暖かいです。
つまりは日本の場合、暖かい地域であるほど、室温が低いという逆転現象になっています。
もちろん、上記の画像もロシアのように寒い地域のほうが暖かいという逆転現象ではあるのですが、室温が寒い地域より室温が低いということに違和感はないでしょうか。
このようなことを知れば、高断熱高気密が必要ないとは言いきれないと思います。
暖かい地域でも寒い地域と同等の室温にできるレベルの高断熱高気密が必要
詳しくは以下で記事にしていますのでご参考にして下さい。
最後に
高気密高断熱に対するよくある誤解を7つほど紹介してきました。
日本の昔の住宅は低気密低断熱の住宅が多かったため、高気密高断熱住宅についての多くの誤解があるのだと思います。
もしそうした誤解が、高気密高断熱の住宅を選ぼうか考えておられる方の障害になるなら、それを取り除けきたいと思い、この記事を書かせてもらいました。
お役に立てていれば幸いです。
高断熱高気密は本当に省エネになるのか。我が家の光熱費から紹介しています。ご参考になれば幸いです。
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