前回は住宅メーカーの種類について述べてきました。
今回は「住宅メーカーの選び方」について紹介します。
と、その前に、そもそも家自体にどのような性能があればよいのかについて、考えていきましょう。これを決めれば、住宅メーカーを大きく絞ることができます。
家の性能とは
性能と一口に言っても、人によって考え方はありますので、ここは国土交通省が決めている「長期優良住宅」の考え方を参考にして考えていきたいと思います。
「長期優良住宅」とは、家の性能が特定の基準を満たす家のことで、一言でいうと、「良い家」ということです。国が決めたものであるので、現状で一番客観的かと思いますので、それを使います。
長期優良住宅にみる家の性能
長期優良住宅とは
従来の「つくっては壊す」スクラップ&ビルド型の社会から、「いいものを作って、きちんと手入れをして長く大切に使う」ストック活用型の社会への転換を目的として、長期にわたり住み続けられるための措置が講じられた優良な住宅
というものです。
日本の家は30年しか持たないし、資産としての価値も年数が経つごとに目減りしてしまう現状を変えるための対策を国が進めているのです。
以下の基準を満たすことを「長期優良住宅」と認定されます。

全てを満たしてくれる家であれば、国としては優良な家=性能の高い家だということにお墨付きを与えてくれます。また、税制の優遇など、種々特典があるのですが、ここでは詳しくは述べません。
ただ、全て満たそうと考えると、コストが高くなってしまうので、自分がここだけは譲れない、という部分を決めて、そういう家を建ててくれる家を作るのが一番良いのではないかと思います。
ここからは人によると思いますが、私が重要視したほうが良いと思うのが劣化対策、耐震性、省エネです。
必要な家の性能について
劣化対策(&維持保全計画)
例えば、劣化対策に力を入れているメーカーにしたいと思ったら、例えばトヨタホームは、最長60年長期保証をしてくれるなど、劣化対策・維持保全計画に力を入れているといえるので、候補になりますね。
ただ、注意が必要なのが、何もしなくても、無料で60年間も保証をしてくれるわけではなく、定期点検を継続し、そのたびに費用を払い続ければ、保証するということです。ほかのメーカーでも、基本的にメーカーが必要と思うメンテナンス代を払っていれば、保証するという形態が多いので、気を付けて下さい。
ただ、やはり家を長く住もうとする場合は、劣化対策をどのように考えているか、保証はいつまでなのか、は判断材料として重要でした。
耐震性
日本は地震大国で、いつどこで大地震が起きてもおかしくないといわれています。また、南海トラフなど、大地震が予測されています。そんな中で、日本の住宅には一定の耐震性能が 義務づけされています。最低限、耐震等級1を取っていなければ、日本では家を建てることさえできません。
なので、最低限であれば、等級1でも十分なわけです。
ただ、大震災クラスの地震に耐えうるかどうかになってくると、等級1では心もとないと思います。等級3が絶対安心かというと、想定外のことは常にあるので、絶対はありませんね。ただ、想定して言える地震に耐してはやはり対策をうっておくべきということで、等級3はほしいと思いました。
ちなみに、耐震のほかに、制震や免震と表現されることがあります。この3つは厳密に意味は異なります。制震や免振は一部の建物以外あまり、関係がないものと思ってよいと思います。あっても、制震ですね。
耐震・制震・免震の違い
耐震・・・地震に耐えること
制震・・・軸組やユニット工法の家の耐震性能を上げるための対策のひとつ
免震・・・揺れを小さくする機構のこと
耐震性能は「構造計算」という確認が必要になります。
「構造計算」とは、家の頑丈さを計測することです。建築基準法で決められていますが、一般の二階建て木造住宅では不要とされています。なので実施していない住宅メーカーも少なくありません。大手のハウスメーカーであっても国から型式適合認定を得ることで構造計算を省略していることが多いです。
ただ、地震に強い家であることを確かめるためには構造計算をする必要があるので構造計算をしない=地震で倒壊する可能性が高い、ということになります。もちろん、計算しなくても倒壊しない家を建てることはできるかもしれませんが、それについて数値的な保証は何もない状態になります。
耐震性能については以下の記事で少し触れていますのでご参考にしてください。

省エネ
3つの重要視した項目の中で、一番優先度高いと考えたのがこれでした。
要は、寒くない家、暑くない家にどれだけ近づくかというのがこの性能です。暖房をガンガンに使えば、部屋が暖かくなりますが、それではエネルギーを大量消費します。いかに、少ないエネルギーで効率よく温め、冷めにくくするか、ということが家の性能にかかわっているのです。
その考え方として最も重要なのが、断熱性能と気密性能です。これらは2つそろわないと意味がありません。
- 断熱性能・・・室内の温度が外気温にどれだけ影響されないか。
- 気密性能・・・家に隙間がどれだけ少ないか。
水筒を思い浮かべてもらえればよいかと思います。魔法瓶の水筒と、普通の水筒でどちらが冷めにくいでしょうか。明らかに魔法瓶ですよね。これが断熱性能です。また、蓋を開けた水筒と、蓋が閉まっている水筒のどちらが冷めにくいでしょうか。蓋が閉まっているほうですよね。これが気密性能です。
魔法瓶の水筒で蓋がちゃんとしまっている状態の家であれば、寒くなく暑くない家が実現できます。それを可能な限り性能を上げてくれる家を探す必要があります。
では、断熱性能と気密性能は、どれだけあればよいのでしょうか。国が定める次世代省エネルギー基準を満たせばよいというのが一つの考え方ですが、個人的にはそれだけでは足りません。この基準は「次世代」とはありますが、最低限レベルの基準であって、これ以上を求めるべきです。
どこまでの性能があれば十分といえるでしょうか。これについては別途述べますが、性能を表す数値があります。断熱性能はQ値もしくはUa値。気密性能はC値になります。これらの値は低いほど良いです。私が家を探すときに決めた基準は以下です。
- Q値 1.6以下
- Ua値は 0.46以下
- C値 1以下
上記は次世代基準の北海道のものです。ちなみに私は北海道ではなく、積雪地帯でもありません。それでも、上記は最低限と思いました。日本の家の性能は海外に比べて低く、次世代の基準でも世界的にはかなり低い値です。(中国や韓国にも負けてる)
以下の記事でもまとめていますのでご参考にしてください。

今後は上記以上の性能が当たり前になってくると考えられ、上記以上を目指すのが将来的な普通の家を目指すことになると思います。
ただ、高気密高断熱についての誤解も多いので、以下の記事でよくある誤解をまとめました。ご参考にしてください。

その他の性能
- 防犯
- 防火
- 音環境
- 化学物質(シックハウス)
- 風通し
- 日射対策
これらの性能は、間取りや材質、素材によることが多いため、その他としています。防火地域であれば、防火性能は必須となるでしょうし、防犯なども治安など必要かどうかは地域性が高いといえます。
シックハウス症候群の問題については、法律により24時間換気が義務化されているため、普通に建てれば問題ないかなと思います。ただ、中には当たり前に必要な24時間換気をさも、すごい機能かのように表現しているメーカーもありますが、当たり前の機能なので騙されないように。
ただ、換気するだけでは冬寒いので、室温を保ったまま、換気できる機能があるかどうかは一つの基準になるかと思います。大手のハウスメーカーであれば、ほぼ同じシステムが入っていると思います。
まとめ:住宅メーカーの選び方
性能について書いてきました。どれを優先するかによって、内容は変わると思いますので、読まれている方で、これはというのがあれば、そこを中心に調べて住宅メーカーを決めていくのが良いと思います。
ただ、個人的には耐震性や劣化対策については各社性能はそれほど大きく変わらないと思います。工法の差や機能の差はそれほど大きな差ではないからです。どちらかといえば、地震は地盤の問題が大きかったり、劣化も天候に左右されるので、家単体ではおのずと限界があります。
強いて言えば、耐震等級3以上で構造計算をしっかりとしている住宅メーカーを選ぶのが良いと思います。またメンテナンスを自分たちが住むであろう年数はの計画を考えてくれる住宅メーカーが良いと思います。
一方、断熱性能と気密性能で絞るとかなり住宅メーカーを絞れます。
というのも、各メーカーでかなり差が大きい部分だからです。特に鉄骨ユニットを主体とするメーカーにおいては、断熱気密性能が低い傾向にあります。
目安としては、北海道での最低基準の断熱気密性能にすることが必要かなと思います。
- 耐震等級3以上で、構造計算をしっかりとしている
- メンテナンス計画を長期で考えてくれる
- 北海道での最低基準の断熱気密性能

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