一条工務店は大手ハウスメーカーの中でもトップの高断熱高気密住宅を建てるメーカーとして知られています。我が家はその中でi-smartと呼ばれる家を建てました。高気密高断熱であれば、夏の冷房費と冬の暖房費を抑えることができます。
なので、これから一条工務店を考えられている方や、他のメーカーを検討されている方にとっても、最も気になるのは光熱費ではないでしょうか。性能の高い家では光熱費を抑えられると聞きますよね。
上記について、我が家の電気料金をもとに紹介したいと思います。ほかのサイトでも紹介されていますが、我が家の情報もその一部として、何かの参考になれば幸いです。それでは紹介します。
我が家の基本情報
まずは我が家の基本情報から紹介しましょう。
一条工務店 i-smart 平屋 準防火仕様
建築面積:36.55坪
延床面積:34.60坪
太陽光パネル:19.74kW
断熱地域区分:Ⅲ+オールウレタン仕様
電力会社:中部電力(スマートプラン(朝とく))
オール電化
契約容量:12kVA
家族構成:自分、妻、子ども(5歳、3歳)※2023年現在
我が家は一条工務店のi-smartと呼ばれる商品の家となっています。一条工務店は大手ハウスメーカーの中でトップの断熱気密性能を誇ります。
中部電力のスマートプランでは、ナイトタイム(深夜料金)の時間を21時~23時まで変更することができます。我が家では、スマートライフプラン(朝とく)を選択しており、23時~翌9時がナイトタイムとなっています。
スマートライフプラン(朝とく)
詳しい間取りや設備については以下の記事にまとめていますのでご参考にしてください。
1年間の光熱費
我が家はオール電化なので光熱費は電気代のみとなりますね。 1年間の電気料金は以下になりました。 期間は、19年9月9日~20年9月7日となります。
電気料金:102,072円
使用量 :3,883kWh
これは太陽光発電で消費した分を考慮していないので、考慮するともう少し上がります。
そこで太陽光発電の自家消費分(68,649円:2,253kWh)と買電分(102,072円:3,883kWh)を計算すると以下になります。
電気料金:170,721円
使用量 :6,136kWh
計算の詳細については以下の詳細については以下の記事でまとめています。
電気料金が意外に高いと思う理由
光熱費の全国平均(※)では、207,072円でしたので、それに比べれば電気料金は低いという結果となりました。
(※)https://www.e-stat.go.jp/(持家所有者の光熱費(電気+ガス)の平均)
では、なぜ僕が高いと感じるかというと、高気密高断熱を重視する他の住宅メーカーでは、年間10万円を切るレベルとなっていることもあり、これらと比べると高いからです。
例えば、ウェルネストホームでは10万円を切る家を作っていますね。これらの住宅メーカーではC値(気密性能)が一条工務店より小さい(=性能が良い)です。
参考にリンクを載せておきます。
もちろん性能的には一条工務店よりも上であるので当然差はつくのはそうですが、我が家の光熱費が17万円なので、7万円ほどの差が出ているのがちょっと残念ですね。我が家では太陽光発電で何とかマイナスを補っている形になっています。
以下の記事も参考にすると、自家消費も含めて消費電力が4000kWh程度となっているので、我が家と比べても3分の2くらいですね。
光熱費が意外に高い4つの理由
我が家の電気の使い方の詳細は下のほうでまとめていますが、それほど特別なことはしておらず、恐らく原因は他にあると思います。以下で4つの理由を説明します。
理由①床暖房を24時間つけている
一条工務店の施主であれば、ほぼ間違いなく24時間床暖房を使っていると思います。なぜなら、一条工務店の床暖房は暖かくなるのに時間がかかるので、常に稼働しておかないと暖かさを維持できないし、つけっぱなしのほうが間欠運転よりは電気代も抑えられるからです。なので、必然的に24時間運転させる必要が出てきます。
一条工務店の床暖房は温水式と呼ばれるエアコンと同じ仕組みを使っているため、高効率な仕組みではあるのですが、それでもやはり大きな電気代にはなっているのではないかと思います。
一条工務店では標準としてエアコン(長府製)が一台つきますが、これは床暖房と併用しているものになります。このエアコンが結構大きなもので、我が家のエアコンを調べると定格能力が4.0kWもあり、14畳用の広さのものと同等のレベルです。
もちろん、家全体の床暖房をこれ一台でまかなっているので当然大きくはなるのですが、他の高気密高断熱住宅では日射の利用や空調の最適化を行うと、6畳用エアコンでも家全体を暖めることができるため、ここで差が出るのだと思います。
理由②夜間電力を敢えて使っていない
洗濯機や食洗器を昼間に使っています。これは発電の電気を使用することが売電価格が下がった現在ではお得なので、昼間に使用しています。(雨の日でも少しは発電しているのでほぼ発電でまかなえている。)
上で書いたように昼間の電気料金として換算している分を、戦略を変えて夜間電力を使うようになったとしたら多少は下がると思います。売電価格が高かった時には夜間電力を使うのがよいですが、今は自家消費率を高めたほうがよいので昼間に稼働させています。そのため、電気代として計測すると高めに出る。
理由③冷暖房費の寄与度が小さい
冷暖房費が光熱費に対する割合がそれほど大きくないということも原因の一つかもしれません。
我が家の家電の使用料の割合を中部電力のカテエネから算出すると、冷暖房費(空調)は全体の24%ほどとなっていました。それ以外は、給湯や照明、他の家電製品のものでした。
24%は大きい割合ですが、逆に言うと他の電気料金が76%と占める割合が大きいため、トータルとしては寄与度は思ったほど大きくなかったといえますね。
なので、仮に冷暖房費が全くかからなくなる(=例えば、パッシブハウス)だとしても、冷暖房費が平均的にかかる家の4分の3程度まで下げるのが限界になるものと推測できます。
また、給湯もかなり大きめですね。毎日湯船にお湯をいれているのでその分が我が家では多いのかもしれません。それにしても、結構高いですよね。
理由④基本料金がそこそこ高い
我が家の契約容量は12kVAとなります。基本料金は、2,059円/月くらいです。1年で考えると、24,708円となるので、全体の14.5%を閉めます。
仮に10kVAでも問題ないのであれば、1,487円/月となるので、572円/月=6,864円/年を減額することができます。
オール電化なので電気がすべてというところもあり下げることのデメリットを考えると下げるのは難しいですが、ギリギリを攻められるのであれば下げることができるかもしれません。
我が家での電気の使い方
我が家の電気の使い方について紹介します。
給湯
オール電化であるため給湯はエコキュートを使用しています。夜間電力を活用しているため電気代は抑えられますが、電気料金の21%はこの給湯にかかっているので、冷暖房費に次いで大きくなっています。
ただお湯を節約しようと思っていなくて普通に使っています。お風呂の湯船も毎日入れています。夏でもほぼ毎日お風呂を入れていました。
エコキュートの設定で湯沸しの時間帯を変更することが可能なようですが晴れの日だけなどのような細かい設定は無理そうです。売電<夜間料金ではありますが、差はわずかなので、このまま夜間料金で使っていこうと思います。
床暖房・エアコン
10月~3月までは床暖房を24時間稼働させています。温度設定は昼間が暑すぎてしまうので26~30℃付近で各部屋別々の温度に設定しています。
また梅雨時期になってくるので部屋干しをする必要があり、そのために乾燥目的でもエアコンを使用しています。再熱除湿機能はないので専ら冷房のみです。室温を21~24℃付近にして若干寒い形で使用していたりもしますが場合によりけりですね。夏は基本的に毎日エアコンをつけています。温度設定は26~28度になることが多いです。
IHクッキングヒータ
ほぼ毎日使用しています。凝った料理は作らないので、通常レベルの使用感かなと思います。料理は基本的に毎日行っています。
食洗器
ナイトタイムの電気料金より太陽光発電の売電価格が低いため、昼間は自家消費しています。なので、食洗器も基本昼間に稼働させています。1日にまとめて1回程度使うようにしています。
その他の家電
洗濯機、冷蔵庫、炊飯器は毎日のように使っています。掃除機はコードレスのものをたまに使用していますが、最近ルンバを購入しておりほぼ毎日稼働しています。たまにホームベーカリーを稼働したりしてます。
雨の日に室内干しをしたり、風呂場を乾燥させるために、扇風機やサーキュレーターを5~6時間くらい回しっぱなしにしています。部屋が乾燥するので、部屋に湿気を送り込んでおり風呂場の換気扇はほとんど使っていないです。
テレビも子供に見せるくらいで、1日に数時間程度です。あとはパソコンやスマホの充電くらいでしょうか。
ナノイー発生器が天井に設置されているのですがこれまで1年間24時間稼働させていました。
他の設備については、採用したオプションなどで書かせてもらっています。
まとめ
一条工務店は高気密高断熱住宅メーカーとして知られているため、実際の電気料金はどのくらいになるかは皆さん気になるところだと思いますが、僕も気になっていました。
そして出てきた結果に対して、僕の印象は「意外に高い」でした。
その理由について以下であると僕は考えています。
- 床暖房を24時間つけている
- 夜間電力を敢えて使っていない
- 冷暖房費の寄与度が小さい
- 基本料金がそこそこ高い
もう少し下げられる余地はあるのかなと思いますが、ある程度仕方ない部分として考えています。
太陽光パネルの売電価格が減っていく中でどのように電力を利用していくかを考える必要が出てきますね。現状は、自家消費に利用するほうが得なので昼間に電化製品を使うことが多いです。
詳しい自家消費のメリットについては以下の記事でまとめましたのでご確認をお願いします。
太陽光発電の売電収入については以下の記事でまとめています。
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